舌側矯正(裏側矯正)
目立たない装置で歯並びが治せる【舌側矯正(裏側矯正)】
「歯並びは治したいが、装置が目立つのがイヤ」
「矯正していることを気づかれたくない」
「職業柄、装置が見える矯正はできない」
歯並びは治したいけれど、矯正装置が目立つのが気になって決心がつかない方は多いようです。そんな方にお勧めしたいのが、外から装置がほとんど見えず、目立たない舌側矯正(裏側矯正)です。
一般的な矯正治療は歯の表側にブラケットやワイヤーなど矯正装置をつけるため、外から装置が見えます。舌側矯正(裏側矯正)は、歯の裏側に装置をつけて治療をするため表から装置が見えず、他の人に気づかれず治療できるのが特徴です。
以前は、舌側矯正(裏側矯正)は舌が装置に当たる、痛みや違和感が強い、滑舌が悪くなるというようなイメージがありましたが、最近は矯正装置が進化してとてもコンパクトになり、痛みや違和感、喋りにくさが軽減しています。
舌側矯正(裏側矯正)はこんな方にお勧めします
矯正装置が見えては困る方
舌側矯正(裏側矯正)は、装置に気づかれることがほとんどないので、接客業や営業職など人と接する職業の方や、医師・看護師・作業療法士など医療従事者、アナウンサーや教師・講師など人前で話す機会が多い方に向きます。当院でも、矯正装置が見えては困るという職業の方の多くが舌側矯正(裏側矯正)を選ばれています。
前歯が特に気になる方、出っ歯の方
出っ歯(上顎前突)の方は、歯の表側に装置をつけると、装置の厚みで唇がさらに出て前歯を強調してしまう場合があります。また唇が表側の装置にひっかかり、唇が閉じにくくなってしまうこともあります。舌側矯正(裏側矯正)ではそのような心配はありません。
結婚式などのイベントを控えている方
結婚式、成人式、卒業式などを控えている場合、歯の表側からの矯正治療と比べると一時的に装置を外さなければならないことがあります。舌側矯正(裏側矯正)であれば、装置をつけたままで他の人に気づかれる心配がなく、笑顔で写真撮影に臨めます。
吹奏楽(管楽器)を演奏する方
マウスピースを使う管楽器(トランペットやトロンボーン、ユーフォニアム、サックス、クラリネットなど)の方で舌側矯正(裏側矯正)を希望される方が多くなっています。特にトランペットやホルン、コルネットなどマウスピースが小さい金管楽器を扱う方は、舌側矯正(裏側矯正)が演奏しやすいとご好評いただいています。
木管楽器の場合は楽器の構造上、上顎を舌側矯正(裏側矯正)、下顎は歯の表側からの矯正治療にする「ハーフリンガル」での治療をお勧めしています。
人に気づかれず歯並びを治したい方
最近は、口元のコンプレックスをなくして、就職活動に備えたい、仕事やプライベートに自信を持って臨みたいという方が増えました。舌側矯正(裏側矯正)ならば、人に気づかれず、目立たず治療を行えて、学校生活や仕事に支障がありません。
舌側矯正(裏側矯正)のメリット
装置が表から見えづらいため、他人からはほとんど気づかれず矯正治療ができる
職業柄、装置が見えると困る方に安心して治療を受けていただけます。
矯正治療中にむし歯になりにくい
歯の表面の最も硬いエナメル質は、歯の表側に比べて裏側の方が厚く、むし歯に対する耐性が強いといわれています。また、歯の裏側は常に唾液が流れているため、むし歯菌の出す酸を流しやすく、むし歯になりにくいのです。ですから、表側の矯正に比べて舌側矯正(裏側矯正)はむし歯になりにくいとされています。
装置が唇にひっかからない、閉じにくいことがない
表側の矯正の場合、唇が装置にひっかかり、口が閉じにくいことがありますが、舌側矯正(裏側矯正)は歯の表側に邪魔になるものがないため、快適に過ごせます。
装置がつくことで唇が出っ張らない
歯の表側からの矯正治療の装置も小さくなりましたが、やはり装置の厚み分、唇が出っ張り口元が目立ちます。舌側矯正(裏側矯正)はその心配はありません。
装置に食べ物が絡まっているところを他人に見られない
歯の表側からの矯正治療でも舌側矯正(裏側矯正)でも、食事の後、野菜などが装置やワイヤーに絡まることがあります。裏側の場合は他人に見られないので、会食の時も安心です。
舌側矯正(裏側矯正)のデメリット
舌に違和感を感じる
慣れるまでは、舌に違和感を感じることがあります。ただし、現在は装置が小型化され、丸みを帯びているので、ほとんどの方は気にならないようです。それでも違和感がある方には、ハーフリンガル(上顎は舌側矯正(裏側矯正)、下顎は歯の表側からの矯正治療方法)をお勧めしています。
喋りにくい・滑舌が悪くなる
現在では装置の改良が進み、影響は出にくくなっています。どうしても気になる方は、ハーフリンガルをお勧めする場合があります。
歯磨きが難しい
装置が装置が見えにくい分、歯磨きは慣れるまで難しいかもしれません。ただし当院では、しっかり歯磨き指導をさせていただくため、ほとんどの方が上手に歯磨きできるようになります。
費用が高め
歯の表側はどんな歯もそれほど形に差はありませんが、歯の裏側はきわめて複雑で、歯の種類による差や個人差が大きく、どなたにも同じ装置で治療することができません。そのため、お一人ずつの歯に合わせた装置をオーダーメイドで作成する必要があり、また治療に専門的技術が必要になるため、歯の表側からの矯正治療と比べると治療費は多少高くなります。
当院は、舌側矯正(裏側矯正)の豊富な経験があります
舌側矯正(裏側矯正)は専門的な診療技術が必要な矯正治療で、治療に対応できる歯科医院が限られますが、院長は日本矯正歯科学会認定医で、舌側矯正(裏側矯正)の豊富な診療経験があります。当院では、女性の患者さんはもちろん、男性でも「舌側矯正(裏側矯正)を受けたい」という方が多く来院されます。
今まで装置が目立つことが気になり矯正治療に踏み切れなかった方、人に知られず矯正治療を受けたい方、ぜひご相談ください。
カスタムメイド舌側矯正(裏側矯正)装置(インコグニト)を導入
当院では、舌側矯正(裏側矯正)が盛んなヨーロッパで主流になったカスタムメイド舌側矯正(裏側矯正)装置(インコグニト)を導入しています。これは、コンピュータ計測で患者さん一人ひとりに合わせた装置を作る舌側矯正(裏側矯正)の治療法です。今までの装置より厚みが薄く、舌が当たる、喋りづらいといった違和感がかなり軽減しています。弱い力で効果的に歯を動かせて、歯が動くときの痛みが軽減します。また完全なオーダーメイドの装置でより細かいコントロールが可能なので、治療期間の短縮が期待できます。
外から装置が見えませんから、矯正していることに気づかれず、学校生活やお仕事に支障をきたしません。舌側矯正(裏側矯正)はしたいが痛みや違和感が気になる方に、ぜひお勧めしたい治療方法です。
※薬機法未承認の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
目立つ上顎を舌側矯正(裏側矯正)にする【ハーフリンガル】
費用が抑えられ、違和感を覚えにくいメリットがあります
舌側矯正(裏側矯正)での喋りにくさ、滑舌の悪さが気になる方へ、上顎を舌側矯正(裏側矯正)、あまり目立たない下顎を歯の表側からの矯正治療をする「ハーフリンガル」という治療方法があります。当院でもハーフリンガルで治療を行う方がかなり増えました。
下顎の矯正装置が歯の表にあるので、舌の触れる範囲が小さくなり、違和感を覚えにくくなるようです。
また、表側に矯正装置が付いていても下顎の前歯が唇に隠れあまり見えないケースが多いので、見た目はさほど気になりません。下顎は歯の表側からの矯正治療なので、その分費用を舌側矯正(裏側矯正)に比べて抑えられます。
人前で話をすることが多い営業職や接客業の方、講師やインストラクター、医療に携わる職業の方で「お話を重視される方」にお勧めしています。
① 未承認医薬品であることの明示
カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(Incognito)は、薬機法上の承認を得ていません。
② 入手経路等の明示
ドイツにて作製される矯正装置で、3M社から入手しています。
③ 国内の承認薬品等の有無の明示
国内において、薬事承認されている類似の矯正装置はありません。日本で医療機器としての矯正装置と認められるものは、次の2点を満たしたものです。
- 薬事承認されている材料を使用していること
- 既製品の場合は、その装置が薬事承認されていること
④ 諸外国における安全性等に係る情報の明示
世界の90か国以上で採用され、ヨーロッパでのシェアは60%以上です。(2019年時点)
これらの国において、重篤な副作用の報告はありません。日本においては、薬機法未承認の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- さまざまな問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。